私がキャリアカウンセラーとしてみなさまのお話をお聞きし、いつも感じているのは、
「自分を知ること」が解決のヒントである。ということです。
就職する上で多くの人が悩むのが、【自分の強み・やりたいこと・できること】は何なのか、ということ。
また、悩んだ時の解決法や、次のステップへの取り組み方の答えは、お一人おひとり違います。
私がお会いした方にいつもおすすめしているのは、
下記の記事は、山形新聞に掲載して頂いた「全ての基本、自己理解(上)、(下)」(山形新聞 記者/大坪千絵)です。
読んでいただくと、実際の自己分析の流れやコツ、自己理解の大切さを分かっていただけるかと思います。
大坪さんは、インタビューという名の楽しいおしゃべりタイムで、わたしが自己分析のサポートをしてきた全容を、的確に引き出してくれました。
こんなにわかりやすく記事で伝えて頂き、感覚とおしゃべりで生きている私は、さすがプロだなと、ただただ感動しております。
みなさんも是非一度、ご覧になって、自己理解の参考にしていただけると嬉しいです。
(PDFはコチラ)
また、この記事の中でも使われている【自分史ワークシート】も、下記のとおり共有させていただきます。
ダウンロードしてご活用ください。
※他メディア等に転用するのはお控えください。
※こちらを使用してのセミナー等でのご利用もお控え願います。
自己分析をうまく進める3つのコツ
とはいえ、自分と向き合うって、かなりしんどい作業ですよね。
しかし、記事にもあるように、【自分の強み】【何を大切にしたいか】等、自己理解を深めると、面接で自分の気持ちや強みをしっかり伝えることができます。
また、仕事を始めてからも、得意を活かした役割を与えられる可能性が広がるでしょう。
自己分析には3つのPointがあります。
- その時の場面を切り取って具体的に書く
- 具体的=数字+固有名詞
- 主観は✖、ブブー! 客観的に!(誰が見ても聞いても、そう思える状態)
メジャーリーグで大活躍のイチロー選手を例にとって説明しますね。
『ぼくの夢』
愛知県西春日井郡 とよなり小学校 6年2組 鈴木 一郎
ぼくの夢は、一流のプロ野球選手になることです。
そのためには、中学、高校と全国大会に出て、活躍しなければなりません。活躍できるようになるには、練習が必要です。ぼくはその練習には自信があります。ぼくは3歳の時から練習を始めています。3歳から7歳までは半年位やっていましたが、3年生の時から今までは、365日中、360日ははげしい練習をやっています。だから、一週間中で友達と遊べる時間は、5時間~6時間の間です。そんなに、練習をやっているんだから、必ずプロ野球の選手になれると思います。そして、中学、高校でも活躍して高校を卒業してからプロに入団するつもりです。そしてその球団は、中日ドラゴンズか西武ライオンズが夢です。ドラフト入団で、けいやく金は1億円以上が目標です。ぼくが自信があるのは、投手と打撃です。去年の夏、ぼくたちは全国大会に行きました。そして、ほとんどの投手を見てきましたが、自分が大会NO1投手とかくしんできるほどです。打撃では、県大会4試合のうちに、ホームランを3本打ちました。そして、全体を通した打率は、5割8分3厘でした。このように、自分でも納得のいくせいせきでした。そして、ぼくたちは、1年間まけ知らずで野球ができました。だから、このちょうしでこれからもがんばります。そして、僕が一流の選手なって試合に出れるようになったら、 お世話になった人に、招待券をくばって、応援してもらうのも夢の一つです。とにかく、一番大きな夢は、プロ野球の選手になることです。
出典:新編 イチロー物語 (中公文庫)
作者: 佐藤健
【長い間】・・・3歳からずっと
【一生懸命】・・・小学校3年から、365日中360日激しい練習をしている
この具体的な数字によって、
- 継続力
- ストイックさ
- 自己管理能力
- 体力と気力
誰もがこんな事を感じますよね。
この一文からも、主観的ではなく客観的に伝える大切さをご理解いただけたのではないでしょうか。
主観的=自分が言っているだけ(野球を長い間 / 一生懸命)
客観的=誰が聞いても納得できる(3歳から / 365日中360日)
このポイントを押さえて、客観的に伝えらえるようになってくると、それが自分の自信にもつながり、強みにもなっていきます。
自己分析で道をきり開いた、先輩方の声を紹介します。
ミジンコにも大事だと思わなかった・・・
自分史ストーリー入ってる。
自分事だから忘れない、感覚で覚えてるから、何聞かれても話せるようになる。
ESの段階では、ミジンコにも大事だと思わなかった。「何このくそ!何も役に立たねえじゃん!」と思いながらも、でも、やんなくちゃなー。何もやらないよりは、やったほうがいいかなーと思って、言われたからやってみた。
やってみると、最後の方の面接で生きてくる。自然体でいける。会話だったな。
研究開発職 内定
核が決まっている為、面接の準備に悩むことなく、課題に時間を割くことができた。
実際今回私が面接本番で話した内容は、このセミナーで考えた内容を基に構成されています。
勿論、筆記が終わった後修正を加えましたが、核が決まっていた分、比較的短期間で納得のいくものを完成させることができました。(核が決まっている為、自分史を振り返り、改めて自分の長所はなんだと頭を悩ませる時間をかけなくて済みました。そしてより重要かつ時間のかかる自治体研究、県の課題と対策などに力を注げるため他の受験者に差を付けられる事ができました。)
公務員試験「労働基準監督官」内定
冷静に 自分を見つめることができ、悩みの原因に気付くことができました。
(社会人編)
実際カウンセリングを体験してみて、いくらかの社会経験を経たからだと思いますが、自己分析を行うにしても冷静に 自分を見つめることができ、悩みの原因に気付くことができました。
「宿題」という形で 自己分析などを行う必要性を課されたことも真剣に取り組めた理由になりました。
また、職務経歴書の書き方など 実践的な指導を受けられたのも役に立ちました。
私の場合、劇的な一歩を踏みだす結論には至りませんでしたが、自分の問題、課題に気付けたことが成果となりました。
やはり他人、プロのサポートがなければ難しかったと思っています。
一人で悩んでいるよりは行動してみてよかったな と思いました。
30代・会社員
おわりに
自己分析とは、伝わるように伝える為の準備。
実は、これ、面接のためだけでなく、コミュニケーションのポイントにもなります。
早く行かなきゃ間に合わない
より、
5分後には出ないと電車に乗り遅れる
このほうが、相手の心にしっかり響きますよね。
最初は難しいかもしれませんが、伝わるように伝えるコツをつかむと、いろいろな場面で活きてきます。
メール、チャット、電話、SNSでさえも、伝わるように伝えることができる人って意外に少ないものです。
「自分の手で見つける自己分析」ぜひ一度チャレンジしてみてください。